本好きで恋愛苦手な私が推し小説家に溺愛されるまで

「栞、結婚しよう」
「!?」

 これって、プロポーズ……!?
 あまりにもびっくりすることを言われて、私は目を丸くした。
 鷹司さんの目は少し潤んでいる。

「ずっと考えてたんだ。もし栞が刺されて緊急手術になっても、ただの恋人同士だったらできないことがあるって……」
「でも、私と付き合ってまだ日が浅いし、もっと良い女性が現れるかも……」

「栞以上に好きになれる女性なんて、絶対現れない」

 鷹司さんに断言されて、私の目から涙がぽろぽろと零れる。

 ――私も怖かった。
 宮本優衣華が持つものが包丁だと気付いた瞬間、鷹司さんを失うかもしれないって。

「栞……」

 鷹司さんは私を慈しむような目で見つめながら、涙を指先でぬぐってくれた。
 そして、唇にキスを落とす。

「ん……」

 鷹司さんは私を抱き上げ、書斎に行き、ベッドに横たえた。

「栞、愛してる……」

 何度も何度も囁かれながら、私は鷹司さんの愛を受けたのだった。
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