双葉に咲いた、ニセモノ双子。
女の子は、吐き捨てるように言った。

それと同時に、大樹が淡く輝き出す。



『精霊がいないだなんて、ひどいなぁ』



それは、突然現れた。

真っ白な髪、真っ白な肌、真っ白な瞳。

それらは後ろがうっすらと見えるほど透き通っていて、淡い光を発している。

この新月の夜に浮かぶ、月のようだった。



『せ、せいれいさんっ……! た、たすけて、おかあさんとおとうさんがっ』



静寂を破ったのは、わたしの声だった。

もう動かない体を必死に動かして、這いずるように大樹のそばまで向かう。



『キミの両親、かい?』

『う、うんっ』

『……もう、とっくに死んでるわよ。どこから来たかはしらないけど……ここのもりは、とても広いの』
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