唯一無二の私たちだから

プロローグ

両親は仲が悪かった。
だから、離れた。
私はお父さんの方についていくことになって、貧乏ながらも普通の生活をしていた。
でも、少しずつそれも崩れてしまって…。
***
今日は雨が土砂降りだった。
こんな日に限って、お父さんは出掛けると言い出した。
私はそれについて行くだけ。
向かったのはちょっと遠くのコンビニ。
ふたりでひとつの傘を使っていたから、私は右側の肩が濡れていた。
そんな私を見てなのか、お父さんは傘を買ってくると言った。
そして、お父さんは雨の中に消えていった。
「おとうさん、遅い…」
そんな声をふともらすと、男の子に声をかけられた。
「君も両親を待ってるの?」
右横にいた男の子だ。
すごくきれいな黒髪に透き通った青空色の瞳、スッと通った鼻筋に形のきれいな唇。
どのパーツを見ても、完璧だった。
「う、ううん。お父さんだよ。えっと…君は?」
そうひかえめに聞くと、男の子は悲しそうに笑って言った。
「もう20分くらい戻ってこないんだ。お母さんを待ってるんだけど」
「そ、そんな…!お母さん、大丈夫かな…?」
私は男の子のお母さんを心配していた。
だけど、私たちは気がついていた。
1分、また1分と過ぎて行くたび自覚するしかなくなった。
私たちは、捨てられてしまったのだと。
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
_________________ ʚ♡ɞ _________________ こんな未来が待ってるなんて知らなかった 私がーーなんて思わなかった 恋がこんなに大変なんて知らなかった 全部初めて 恋星 夢乃 特別な血をもつ 男子が苦手 × 皇 夜空 運命の女を探す吸血鬼 ちょっとチャラい 夜空に攻められて 吸血鬼達に狙われながらも 「俺今、夢乃しか見てないよ?」 「俺が守るから」 甘々に攻められる♡ _________________ ʚ♡ɞ _________________
死ねない鬼ごっこ

総文字数/1,393

ホラー・オカルト2ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
天ノ河高校には不思議なルールが存在する 『午前4時44分44秒。その時間時だけは校舎内には入るな』 6人の少女と少年は死の世界へと迷い込む 開放条件は生贄を見つけることと魂を集めること 死の世界では死ぬことができない 死の世界で明日は訪れない タイムリミットはわからない 見つかるな、音を立てるな、動くな 見つかったら即死の鬼ごっこをしましょうか 「ねぇ、早く遊ぼう?」 今、呪いは動き出す
表紙を見る 表紙を閉じる
_________________ ʚ♡ɞ _________________ やっと上手く息ができた気がした ノヴァが僕にとっての全てで でも—— Xジェンダー&歌い手グループノヴァのリーダー 櫻川楓乃 水色担当 × 女たらし&孤独な美男子 夏神漣 緑担当 and—— 愛が重い&メンバー以外に無関心 柑子木紫音 赤色担当 自由奔放&たまに天然 音琴一輝 黄色担当 不器用&美人顔 灰崎莉都 ピンク担当 爽やか王子様&お人よし 柊灯真 青色担当 やっと夢が叶うとワクワクしていた でもまさか漣に女バレするなんて 「楓乃ちゃん。はやく俺に惚れてって」 漣に惚れるわけないのに 漣の孤独を知ってるから突き放せない 「大丈夫。なにがあっても俺が味方」 ここが心地いい _________________ ʚ♡ɞ _________________

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop