好きになった人は、みんなのアイドルで 2

68話 離れたくない

「……そろそろ寝る?」
「……あ、俺、こっちで寝るよ」
リビングのクッションを指差す悠太郎くん。

「……ベッドで一緒に寝よ」
我ながら、大胆な発言をしている。
でも、少しでもくっついていたかった。

「いいの?」
「うん、いいよ」

「ねえ、そんな端っこじゃ落ちるよ」
ベッドの端ギリギリに寝る悠太郎くんに声を掛ける。
「……くっついちゃうよ?」
「うん、くっつけばいいよ」

「……俺だって、ドキドキするんだけど」
顔を見ると、耳まで赤い。
「私だって、ドキドキしてるけど?」
抱き締められるのとも、キスをするのとも違う、この距離にドキドキしている。
……でも、少しでも近くにいたい。

「もっとこっち来て?」

悠太郎くんがそっと近付いて、腕枕をしてくれた。
ぴったりくっつくと、
「待って、無理。紬ちゃん、近い」
と顔を逸らすから、追い掛けてキスをした。

「ねえ、好き」
伝えないと、悠太郎くんが居なくなりそうで不安だった。
「……ねえ、好きだよ」
悠太郎くんにしがみつく。

そっと頭を撫でてくれる。
「俺も、紬ちゃんのこと、大好きだよ」

眠りに落ちるまで、そのまましがみついていた。
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