いじわる主治医は、私にだけ甘い
「よっ、慶人、来てやったぞ」

彩人は桔梗の間に行って、慶人にあいさつをした。
私はその後ろでハラハラしていた。

「お前はほんとに性格がねじ曲がってて意地が悪いな」

「おぉ褒め言葉か、珍しいな兄さん」

「そういう所が院長に相応しいと思ってな、ハハ」

2人の間にダイヤモンドダストのような冷たい風が吹いているように感じるほどだったので、何とかしないとと思った。

「あの! 勝負するなら、私としてください!」

「何で?」

「ええと温泉旅館だし、卓球とか!」

「プッいいけど、絶対冴は負けんだろ」

「少なくとも僕らよりうまかったら、県大会とか優勝してる感じだろうね」

「元卓球部です! でも大会は知りません!」

「存在自体知らされないとかなんだよ(笑)」

という訳で、卓球をやったけれど、当たり前のようにそのあとめちゃくちゃ負かされた。

「そもそも2人って医者だから器用だし、こういうのじゃ勝てるわけなかった!」

「何なら勝てるんだ?」

「漢字書き取りとかなら……ギリ? 一応司書ですし。あと本の整列も……」

「それって俺たちで言う、皮膚縫う速さ競うくらい独壇場なの気付け?」

「フッ、確かにね。僕はこういうボケたとこも面白いけどな〜〜」

「もう黙って! 2人とも喧嘩しないならご飯食べに行きましょ」

「「はいはい」」

こうして3人でご飯を食べることになった。
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