Nocturne of Light~ノクターン オブ ライト~
穏やかなのに、
どこか掴めない。
まるで、
本音を霧の奥に隠しているみたいだった。



カインは静かにコーヒーカップを置く。
「昨夜、お嬢さんを狙ってた奴らだけど」
柔らかな声。

「どこの組織かまでは、最後まで吐かなかった」

カインは一拍、置いて
「まぁ、“雇われ”だったみたいだけど」


“最後まで吐かなかった”
という言葉に、
リリィの胸が小さくざわつく。


(あ···)

ハッキリとは言わない。
けれど、
なんとなく分かってしまった。


昨夜、
自分を追っていた男たちは
もう、
この世にはいない。
“消された”。

その現実に、
リリィは無意識にカップを持つ手に力が入った。
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