経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength

疑いようもなく伝わるもの

 そして本当にただ、就寝するだけのような気安さで寝室に来た。ベッドに横になると、よいしょと自分の上に司がのる。重くないけれど少し身構えてしまう。

 ううん。期待する。

「綾ちゃん」

 と、呼ばれて思わずびくっと震えてしまった。急に変わった空気に心が対応できていない。ぎゅっと目を閉じると司が笑う。よしよしと撫でられて、つられて笑った。

 そのままさっきみたいに擦り寄ってきた司は、頬や耳に撫でるようなキスをくれる。擽ったい。

 けれど同時に、司から愛おしいという疑いようも無い強い感情が伝わってくる。沢山の愛情表現があると思う。けれどこんなにも優しくて柔い伝え方があるなんて。それを自分が理解するなんて。不思議。

 求めに応じて唇を重ねた。司の手が服に入って肌に触れる。感じて少し震えたけれど、怖いとも恥ずかしいとも思わなかった。不思議だけど最初から司の手は怖くない。生まれたての動物が当然の如く愛でられるように、その手が優しいことを知っているみたいに。

「…ん…」

 それでも刺激は別だ。敏感な部分に触れて思わず声が漏れるとそれを止めようとするように、それとももっと聞かせてと言うように? 司のキスは深くなる。

「んん…っ」

 拒むことなく司に縋りながら全部受け入れる。ほんの僅かずつ与えられて我慢してきた体が、やっと与えられて悦んでいる。その反応が理性には強烈で目眩がする。
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