経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
「大丈夫」

 よしよし。と、撫でられて少し落ち着いた。この手はいつも自分を導いてくれる。

 それでも不安。そんな自分にキスをくれて、昨日みたいに抱き締めてくれるから、観念してゆっくりと司を受け入れた。

「……ん…」

 指とは全然違う深くて重い感覚に、思わず逃げるように腰が動いた。けれど逃げられない。震える体に耐える自分を、司は褒める様に愛でてくれる。それにも震えて泣いた。庇うように抱き締めてくれるけど、この刺激を与えているのはこの人だ。その二つをもっと奥まで一緒に受け入れる。

「…っん…」

 …嘘つき。これ、全然大丈夫じゃない。一度終わった体は冷めなかった。もう一度司に触れて更に疼く。だから大丈夫って言ったの? 意地悪。

「あ…っ」

 少し動いただけで震えた自分に司が笑う。痛いとか怖いじゃないことまで知られてる。

「そんなに気持ち良い?」

 嬉しそうな声に、思わず素直に頷いた。意地悪の理由すら優しいこの人に逆らえない。気持ち良いの。我慢できないくらい。

「ん…ん…っ」

 体が揺れる度に零れ落ちる声が抑えられない。どうしよう。と、泣きながら司を見たらそれで良いよと髪を撫でてくれる。もっと我慢ができなくなる。

 自分に素直になればなるほど司は褒めて甘やかしてくれる。どうして駄目って言わないの? 二人でこっそり悪戯をして、肩を竦めて笑うような罪悪感。二人だから楽しめるいけないこと。こんな事をする相手って、そんな秘密を共有できる特別な人なんだと気付く。

「司君…」

 呟いて、ただ手を伸ばした。その手に嬉しそうに司が微笑む。

 その手にキスをして、自分の事も抱き締めて欲しいと求めるように首に回して司は抱き締めてくれる。

「綾ちゃん」

 囁かれて、もっと優しく深く抱き締められた。大切に大切にされて、宝物みたい。と思った。
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