経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
 ぽつりとそう呟いたら、司は要望を聞き取ってさくさくと手伝ってくれる。できたプログラムを実行したら、今まで半期の度に情シス総出でやっていたライセンスの棚卸しや名寄せ作業が一瞬で終わった。それだけでも感泣ものだったのに、良かったらこれもと渡されたのは「パスワード使い回し&脆弱性の検知アラート」「使っていないライセンス料の可視化グラフ」。更にはライセンスの棚卸しも退職者の情報がリンクされていた方が使い勝手が良いだろうとアレンジしてくれた。もう凄過ぎる。この子はAIライセンスのグレードを上げないと勿体ないというか大きな損失だと判断した情シスから勝手に申請が上がり、役員決裁で即時許可された。そして、これにPythonのコード生成を手伝わせると良いよ。今までのアカウントよりも体力あるから何でもできるよ。そう言ったら司は目を丸くする。

「…あ、そうですね。AIに書いて貰うのは思い付きませんでした」

 その意外な言葉に、おや? と情シスは首を傾げる。

「今までAI使ってなかったの?」

「コード書く為の先生みたいな使い方ばっかりしてて…。でも、直接書いて貰えたら確かにその方が早いですね」

 真面目…。涙がちょちょ切れる。でも逆に言えば、そういう使い方をしてPythonを自由に使えるようになっていなければAIにコードを書かせることはできないよ。だからそれで良いんだよ。と、その努力を褒めたら、嬉しそうに「ありがとうございます」と言った司に完全に心を持って行かれた。例え全社敵に回したとしても全身全霊でこの子を守ると全情シスは誓う。絶対に穢してはならない。あと、めっちゃ愛でたい。色んな事を話したい。
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