経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
 けれどそれから生活は一変した。一番大きく変わったのは舞の生活だった。

「舞ちゃん。金曜日の夜、司君が三人でご飯行かない? って言ってたよ」

「立花。次のコマ空き? 綾ちゃんと図書室行くんだけど暇なら来てよ」

「買い物行かない?」

「飲み会しよう」

「学食」

「お茶」

「勉強」

「カラオケ」

「何でだよ!!」

 当然の如く過ぎ去る日々に耐えかねて、とうとう舞は叫んだ。わーー。楽しいねー。と、カラオケで一曲歌った直後。マイクを持ったままの絶叫である。二人はぽかん。

「え? 何が?」

「どうしたの? 舞ちゃん」

 おろおろとこっちを見上げている二人にマイクの電源を切って舞は肉声で叫んだ。

「あたし必要か!?」

 そう言ったら二人は顔を見合わせた。

「あの。でも、舞ちゃんいないと」

「二人で会うの駄目だろ?」

「真面目か!!」

 と、机をひっくり返しそうになった。

「例え、こっちがそう言っても、こそこそ会うのが大人だろ!? 大学生だろ!? 男女だろ!? っていうかそうしてくれ! 辛い!!」

 二人は別にいちゃいちゃする訳でも舞に分からない話をする訳でも司が綾音を特別扱いする訳でもない。なので間違いなく綾音は司の気持ちに全く気付いていない。びっくりする程フラットな三人。だから突っ込みが遅れました!
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