経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
「その、振られた女子達の印象は悪くなった?」

「悪くなんかならないよ。だって悪い事、何もされてないじゃん。もっと好きになっちゃって悶えていた子はいたけど。あれは半分ミーハーだよね」

 そこに妬みすら生まれないらしい。一体あいつは何者なんだと舞は今更恐怖を覚えた。

「だからもう、皆逆に大人しくなってるよ。あんまり自分勝手なことをして万が一上野に見限られたら多分本当に切られちゃうだろうって。そうしたら絶対に許して貰えないだろうって。普段大人しい人が怒ったら絶対に許して貰えないあれと一緒だよね」

「…成程。切られるよりは友人でいた方が良いってか」

「そりゃーそうだよ。特別じゃなくても一緒にいれば楽しいしね」

「…若い内からそんなんじゃ、あいつ一生独り身なんじゃない? 若い頃はもてたのに。とか言うタイプかな」

 そんな上野に彼女ができたらどう思う? と言いかけて舞は止めた。その可能性を他人に言うのが怖いと思った。けれどその言葉に、友人は意外な言葉を返してくる。

「んー。それは無いんじゃない? 絶対に誰かを見付けると思う」

「…そう? …何で? 女子に興味なさそうなんでしょ?」

「この中にいないだけなんじゃないかな」
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