経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
舞は悲鳴を上げてしまった口を押さえて司の紙を凝視した。メガバンク、証券会社、アセットマネジメント、大手メーカー。全七社。社会学部の舞には馴染みのない企業もあったけれど、分かるものと比較すれば一目瞭然だ。どれも超一流企業に違いない。しかもこれで全部じゃない筈だ。こんなものを綾音に見せたら失神するんじゃなかろうか。
「どう?」
と、目をまん丸にした舞に司は言う。
「俺のも綾ちゃんのも、戻すか渡すか立花が決めて」
…馬鹿。こんなの渡せないよー…。と、思いながら、舞は綾音の紙を司に渡した。綾音の希望は、司の希望メーカー三社の中に見事に入っていた。満足そうにそれを受け取った司と、司の紙を握り締める舞を綾音は顔を戻して不思議そうに見ている。
「舞ちゃん? え? どうだったの? 違った? 合ってた?」
「綾ちゃん」
何も言えない舞の代わりに、綾音の紙を持った司が笑う。
「俺、どっちでも良いよ。どっちにする?」
「え? え? じゃあ、二つとも一緒だったの? 本当? 舞ちゃん、見せて」
「いや…これ…見ない方が良いと思う…」
こんなの見たら本当に気絶しちゃうよ。多分、希望が被って無いと分かっていても行きたい企業を全部書かなきゃ自分で選ぶ時に齟齬が生じるからなんだろうけど、目がやられる。自分でもこんななんだから綾音はもっとやられるだろう。見せるのが怖い。
「どう?」
と、目をまん丸にした舞に司は言う。
「俺のも綾ちゃんのも、戻すか渡すか立花が決めて」
…馬鹿。こんなの渡せないよー…。と、思いながら、舞は綾音の紙を司に渡した。綾音の希望は、司の希望メーカー三社の中に見事に入っていた。満足そうにそれを受け取った司と、司の紙を握り締める舞を綾音は顔を戻して不思議そうに見ている。
「舞ちゃん? え? どうだったの? 違った? 合ってた?」
「綾ちゃん」
何も言えない舞の代わりに、綾音の紙を持った司が笑う。
「俺、どっちでも良いよ。どっちにする?」
「え? え? じゃあ、二つとも一緒だったの? 本当? 舞ちゃん、見せて」
「いや…これ…見ない方が良いと思う…」
こんなの見たら本当に気絶しちゃうよ。多分、希望が被って無いと分かっていても行きたい企業を全部書かなきゃ自分で選ぶ時に齟齬が生じるからなんだろうけど、目がやられる。自分でもこんななんだから綾音はもっとやられるだろう。見せるのが怖い。