経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
 そんな最中、たまたま舞と司が立ち話をしていた時、綾音が舞に声を掛けてきた。そして去った。司に会釈と邪魔をしてしまったお詫びを口にして。ふわりと笑って。それだけの初対面だった。

 けれど司はそれだけでは済まなかった。深く息を吸い込んで、それをゆっくりと吐き出す。

「…今の子、友達?」

 綾音が去った方を見ながら司が呟く。まさか学部一の人気者が自分の親友に一目惚れしたとは思わない舞はあっけらかんと頷いた。

「え? うん。そう。中学の頃から仲良いんだー。良い子だよ」

「うん。良い子そう」

「…ん?」

 その即答に舞は首を傾げた。どうした? 何か様子が変だぞ? おーい? と、こっちを見ない司をまじまじと見て呟く。

「気になるの?」

「めっちゃ気になる。すげー可愛くない?」

「おろ?」

 見る目があるじゃん。単純に司を良い奴と思い、親友の事は勿論大好きな舞は大きく頷いた。ここまではただの世間話だと思っていた。

「そうなのよ。あの子、めっちゃ可愛いんだよ。性格も良いし、一緒にいると凄く楽しいし!」

「彼氏いるの?」

「…え?」

 そこで舞は我に返った。あれ? これ、もしかしてマジ寄りのマジ?
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