経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
 …嘘ーん。こいつ、その気になればその瞬間に彼女ができるくらいにもてるのに? 急に? しかも綾に? …何で? 何か悪いこと考えてるの? と疑った。当然である。

「どういう意味?」

「え? 付き合っている男がいるか聞いたんだけど」

 大分前に綾音はいなくなっていたけれど、ずっとそっちを見ていた司はやっと舞の方を向いた。その司の目を見て舞は顔を顰める。

「何でそんなこと聞くの?」

「いなかったら良いなと思ったから」

「何で?」

「そしたら友達になってくれないかなと思って」

 その言葉に舞は軽蔑した! という顔をした。

「うわー。あんたの事、心底見損なったわ。もてても遊び人じゃないと思ってたのに。最低ー!」

「は? 遊んでないし」

「じゃあ、何で綾にまで手を伸ばそうとするのよ! 幾らでも周りに女の子いるでしょうが! どうせ落としやすそうとか思ったんでしょ!? あの子はあんたみたいな遊び人には渡さないわよ!?」

「だから遊んでねーって。俺、女の子と二人きりで遊びに行ったりしないし。自分から声かけたりもしないし。彼女もいない」

「今、この瞬間にいないだけでしょ」

「大学に入っていたことない」

 その言葉に舞は固まった。もう二年半ばだ。一年半彼女無し?
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