経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
「女同士だから敢えて言うけどさ。『そういう時も』だよ? 頑張れ」

「あ…」

 その言葉に綾音は真っ赤になる。何を言われているのかは分かったようだ。

「う、うん…。そうだよね…」

 こうして付き合い、仲が深まればいずれそういう事をする時が来る。年齢的にも普通のことだ。

 その覚悟は、綾音はもうできているようにも見える。それともなければ相手が司なら大丈夫と思っているのか。それが愛情なのか信頼なのかは分からないけれど。

「でも、なんか、想像もできないな」

 けれど綾音は不安を口にした。怖さではなく、未知のことに躊躇っている様子。

「その時が来ればするだけのことだよ」

「…うん…」

 それでも自信なさげな綾音を見て、まぁ分からんでもない。と、舞は思う。でもさ。端から見てれば至極ちっちゃな悩みだわ。
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