ワンナイト限りの割り切り関係に「もう一度」は無粋です! ~正反対な私たちは今日も意見が合いません~
「……?」
資料を受け取って尚、その場を動かない風間さんに違和感を持つ。資料を持ったまま首を傾げれば、訝しげに見つめられた。
「今日はやけに上機嫌ですね。退勤後に何かご予定でも?」
目敏く人の機嫌を見定めてくる彼に、呆れを含んだため息を返す。胸中だけとはいえ、折角褒めたのにこの人と来たら…。
「風間さんが想像しているような予定はありませんよ。強いて言えば、明日が祝日だからでしょうか」
「本当に?」
「そこまで疑うなら、風間さんが想像されているような予定を立ててもいいんですよ?」
売り言葉に買い言葉。
イラっとしたまま言葉を返せば、彼もまた何とも言えない目を向けてきた。自分から種を蒔いておいて、よくもまあそんな表情ができるものだ。
お互いに口を開こうとしたその時だった。
キーンコーンカーンコーン
昼休憩を知らせるチャイムがフロアに響いた。
わざわざ昼休みに時間を作ってまで喧嘩をする気はない。
「…お昼なので失礼します。仕事の内容は共有していただいたので、もういいですよね」
「ちょ、」
制止しようとする彼をガン無視し、私はカップスープにお湯を入れるために給湯室へと向かった。