苦くて甘い恋のゆくえ~無機質な堅物上司がメンターですが、本音なんて言えません~

SCENE9 真実のゆくえ


 週が明け、二人で過ごした浮き立つような週末が終わり、仕事へ向かう。たとえ会社で彼と顔を合わせても、表情は一切崩さないぞと、朝から気合を入れて出社する。

 自分の席に座ると、さっそく今日の仕事を確認した。
 来週には、以前から予定されている、春の新作コラボ商品の企画プレゼン会議が行われる。企画から実行までには時間を要するため、春の企画は年内中に進めておかなくてはならない。まずは、その準備に取りかかる。



 昼休みが終わり、企画開発本部の部屋に部長が現れ、周囲がざわつく。普段は別の階にいるはずの部長がここに来るということは、何か特別な理由があるはずだ。

 私は嫌な予感がして、慌てて自分の席へ戻った。
 するとなぜか、部長はCチームの部屋に入ってくる。入り口付近にいた志田さんは、怯えたような顔をして私の傍へ逃げ出し、若松さんが対応しようと立ち上がった。

「部長。どうされました?」
「課長はどこだ?」

「今は外出して不在です。そのため、今日は私がサブリーダーとして対応をしています」

 痩せ型でひょろっとした若松さんが答えると、背の低い部長は、睨みつけるように彼を見上げた。

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