苦くて甘い恋のゆくえ~無機質な堅物上司がメンターですが、本音なんて言えません~
課長はヘッドハンティングの転職組で、成果を出したり、賞を取ったりと、現社長からの受けもいい。
一方、二代目の社長を支えてきたのが、専務を始めとする旧社長派と言われる存在だ。部長はその一人で、昔ながらの経営方針を貫きたいと考えていてる。そのため、新風を吹き込んだ課長のやり方が気に入らず、その存在を煩わしく感じているらしい。
部長は新卒でここへ入社し、HINOコフレ一筋の五十代後半だ。背はそれほど高くなく、お腹が少々突き出てる体型。課長と並ぶと、だいぶ小柄に見えてしまう。薄い髪をどうにかセットしているヘアスタイルがトレードマークだ。
私は普段、部長との関わりはあまりないけれど、機嫌が悪い時は、こちらの挨拶さえ無視されてしまう。
「新しいメンター制度を根付かせるために、課長に圧を与えているらしいよ」
志田さんからの最新情報をもらい、立場のハードさを感じる。
上に立つ者には、またそれなりの大変さがあるんだろうけれど。二人の間にどんな会話がなされているのかが、気になった。