追想と翼望(ついそうとよくぼう)君がいるから僕の時間が動き出す
サイン会の当日が来た。藍は早めに来て店長と打ち合わせをして準備の手伝いをした。
3回のサイン会は各回100人で、午前中1回、午後から2回と振りわけらている。サイン会は300冊に前もってサインをしているので、当日の旭の負担が少し軽減したと思っていた。
しかし、300人と握手をするのは大変な仕事だ。
1回目が始まった。旭が登場すると、歓喜の叫び声がした。まるでアイドルの握手会を想像させるのだった。
長机の上に100冊の本が並べられていた。通常はサインしながら渡すので座っていた。でもサインは全部してあるので、机を挟んで立ったまま、本を渡して握手をするのだ。
1人20秒前後で言葉を交わした。それにファンレターを持ってきた人もいて受け取った。ファンはその一瞬が夢のようであった。
それは藍にも経験がある。学生の頃に好きな作家のサイン会に並んで整理券をもらったこと。前の日に何度も書き直した手紙を渡すのに胸踊らせたこと。
サインの入った本は宝物だった。
ファンの嬉しそうな顔を見るたびに蘇る思い出なのだ。
旭は藍が嬉しそうにしている姿が喜ばしいのだ。この頃は忙しくて相手をしてくれないのが不満だ。
今日は機嫌よくて、何でも我儘を聞いてくれそうだ。この際、デートしたいから休んで欲しいと言うとOKしてくれた。
デートができる嬉しさで、旭は頑張って、このサイン会を無事に終わらせると勢いづいていた。
3回のサイン会は各回100人で、午前中1回、午後から2回と振りわけらている。サイン会は300冊に前もってサインをしているので、当日の旭の負担が少し軽減したと思っていた。
しかし、300人と握手をするのは大変な仕事だ。
1回目が始まった。旭が登場すると、歓喜の叫び声がした。まるでアイドルの握手会を想像させるのだった。
長机の上に100冊の本が並べられていた。通常はサインしながら渡すので座っていた。でもサインは全部してあるので、机を挟んで立ったまま、本を渡して握手をするのだ。
1人20秒前後で言葉を交わした。それにファンレターを持ってきた人もいて受け取った。ファンはその一瞬が夢のようであった。
それは藍にも経験がある。学生の頃に好きな作家のサイン会に並んで整理券をもらったこと。前の日に何度も書き直した手紙を渡すのに胸踊らせたこと。
サインの入った本は宝物だった。
ファンの嬉しそうな顔を見るたびに蘇る思い出なのだ。
旭は藍が嬉しそうにしている姿が喜ばしいのだ。この頃は忙しくて相手をしてくれないのが不満だ。
今日は機嫌よくて、何でも我儘を聞いてくれそうだ。この際、デートしたいから休んで欲しいと言うとOKしてくれた。
デートができる嬉しさで、旭は頑張って、このサイン会を無事に終わらせると勢いづいていた。