くわばらくわばら! 私のバディは優しくない
◻︎
猫の霊は、規制線を越えてすぐに見つかった。
がらんとした車道に、それだけがポツンといたから目立っていた。
生きている猫では到底ありえないほど毛を逆立てている。
さらに毛の先からは黒い気が立ち昇る。
猫の怒りが具現化されたものだ。
近づくと睨んできた。
「シャアアア‼︎」
それと同時に映像が流れ込んでくる。
猫が見せてきたのだ。
(そっか、車にハネられたのね)
同時に、声にはなっていないが、『痛い』、『苦しい』という思いがひしひしと伝わってくる。
(可哀想に。一刻も早くそのツラさを終わらせてあげたい)
蒼麻も同じことを思ったに違いない。
刀を抜き、構え、そして集中する。
蒼麻の纏う空気が変化したのを感じる。