浮気調査を依頼した敏腕弁護士が、傷心の私を溺愛して離してくれません
その視線に、胸の奥がじわっと熱くなる。

責められると思っていた。

考えすぎだと笑われるかもしれないと思っていた。

なのに、この人は違った。

「……でも、こんな相談、大げさですよね」

小さな声で言うと、日向先生は首を横に振った。

「違和感というのは、案外正確です」

その言葉に、心臓がどくりと跳ねる。

やっぱり私は、怖かった。

もし本当に浮気だったら。

その事実を知ってしまったら、もう今までには戻れない。

私は俯いた。

「……もし、本当に浮気だったら、どうしたらいいのか分からなくて」

声が震えそうになる。

すると日向先生は少しだけ表情を和らげた。

「今すぐ答えを出す必要はありません」

低く静かな声。

それだけなのに、不思議と安心する。

「まずは事実を確認しましょう」
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