同じ家なのに君は遠い
第2章

雨の日だけ距離が近い

次の日の朝。

雪村天音は、目覚ましが鳴る少し前に目を覚ました。

カーテンの隙間から入る光は淡くて、まだ朝の空気は冷たい。

ぼんやり天井を見つめながら、昨日のことを思い出す。

知らない家。

静かな廊下。

感情の読めない人。

――『別に、気使わなくていい』

低い声が頭の中に残っていた。
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