同じ家なのに君は遠い
放課後。


天音は昇降口で靴を履き替えながら、小さく息を吐いた。


今日一日、ずっと落ち着かなかった。


遥斗を見るたび、昼のやり取りを思い出してしまう。


『彼女?』


頭の中でその言葉が何度も繰り返される。


そのとき。


「帰るぞ」


後ろから声。


振り返ると遥斗が立っていた。


相変わらず無表情。


でも今は、その顔を見るだけで少し心臓がうるさい。
< 66 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop