DEAR.-中学生編-
たまたま通りすがった木本くんが駆け寄ってきた。
「ありゃ、なんか久しぶり」
「それどころじゃねーだろ、こけた?」
「多分、聖ちゃんに押された…」
「は?何だよあいつ…」
「先生に相談してから帰ろ…」
「まず病院だろ、ほら行くぞ。特に痛いのは右腕か?」
私は頷いた。
左手首を掴まれ、引っ張られる。
「ったくアイツは…」
家に着いて、診察券とマイナンバーカードを左手だけでなんとか用意し、制服のまま病院に向かう。
「ほら、背中乗れ」
「そんな大したことないよ」
「歩いたら30分弱かかるだろ、こんくらい甘やかせろ」
「じゃあ…はい」
お言葉に甘えて、おんぶしてもらった。
病院に着き、診察をすると、右手の手首のヒビと、前腕のヒビが見つかった。
手首はサポーター、前腕はシーネで保護することになった。
「ありがと、木本くん。連れて来てくれて」
「怪我の程度は?」
「短くても全治1ヶ月くらいかな」
「うわ…」
帰宅は自分で歩いたけど、木本くんは家まで送ってくれた。
「じゃあな」
「うん、ありがとう」
部屋着に着替えて、日下先生に電話をかけた。