DEAR.-中学生編-

たまたま通りすがった木本くんが駆け寄ってきた。


「ありゃ、なんか久しぶり」

「それどころじゃねーだろ、こけた?」

「多分、聖ちゃんに押された…」

「は?何だよあいつ…」

「先生に相談してから帰ろ…」

「まず病院だろ、ほら行くぞ。特に痛いのは右腕か?」


私は頷いた。

左手首を掴まれ、引っ張られる。


「ったくアイツは…」


家に着いて、診察券とマイナンバーカードを左手だけでなんとか用意し、制服のまま病院に向かう。


「ほら、背中乗れ」

「そんな大したことないよ」

「歩いたら30分弱かかるだろ、こんくらい甘やかせろ」

「じゃあ…はい」


お言葉に甘えて、おんぶしてもらった。


病院に着き、診察をすると、右手の手首のヒビと、前腕のヒビが見つかった。

手首はサポーター、前腕はシーネで保護することになった。


「ありがと、木本くん。連れて来てくれて」

「怪我の程度は?」

「短くても全治1ヶ月くらいかな」

「うわ…」


帰宅は自分で歩いたけど、木本くんは家まで送ってくれた。


「じゃあな」

「うん、ありがとう」


部屋着に着替えて、日下先生に電話をかけた。


< 43 / 76 >

この作品をシェア

pagetop