図書室のゴーストライター ~放課後の図書室で、私たちは世界を書き換える~

「……これからも二人で、もっとたくさんの物語を届けていこう」

『はい……っ……』


最初は、書いているところを見られて、もう駄目だと思った。
大切に隠してきたこの夢も、趣味も、すべて捨てなきゃいけないんだって絶望した。


だけど、蓮見くん。


君に出会って、私の世界は180度変わった。

あの時、図書室の隅っこにいた私を見つけ出してくれて、本当にありがとう。
溢れる涙を拭いながら、私は心から、そう思った。







――十年後。


月日はあっという間に流れて、私は大人になった。
私はあの日掴んだ夢を離さず、大手の出版会社に所属する作家として、今も物語を書き続けている。


「今日は新刊の表紙を飾ってくださる、イラストレーターさんとの打ち合わせです。最後まで、納得のいく作品に仕上げていきましょう」


打ち合わせスペースの隣で、頼もしく資料をめくる男性が私を見て微笑む。
その柔らかな眼差しは、あの放課後の図書室で私を見つけ出してくれた時から、少しも変わっていない。



そう。彼も、私の編集者として。




【図書室のゴーストライター ~放課後の図書室で、私たちは世界を書き換える~】

-end-
< 39 / 39 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

声、好きです。……って告白じゃなかったのに!?

総文字数/9,114

恋愛(純愛)12ページ

超短編!フェチから始まる溺愛コンテストエントリー中
表紙を見る 表紙を閉じる
顔も知らない、ただ【声が好き】なだけだった。 「声、好きです」 SNSのDMで送った、ファンとしての一言。 けれど、それがまさか「告白」だと捉えられるなんて思ってもなくて……!? 画面越しに聴いていた、心を溶かすようなあの癒やしの声。今は、私だけを優しく閉じ込めるために、耳元で甘く響く。 「……ねえ、もう誰の声も聴かないで。俺だけを見て」 その温度に抗えない私は、蕩けるような甘い声に、ゆっくりと飲み込まれていく。 推しに一途な女の子 新木 茉奈 Araki Mana × ファンを溺愛する配信者 成瀬 綾人 Naruse Ayato 「どこにも行かないで。大好きだから」

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop