令嬢ランキング、一位になってみせます!

26 娯楽性

 そして、慈善院のシスターや手が器用な子どもたちまで巻き込んで、私たちは編みぐるみ量産体制に入った。

 とは言っても、私はエドワードの件があるまで、延々それをやっていたから、何の苦もない事だった。

 何が違うかと言うと、全員で一致団結して編みぐるみを楽しみながら作成していること。フォーセット男爵家に集まり、特別に応接室を使ってそれ用の部屋にして、皆で談笑しながら編みぐるみを作っていた。

 仮に私がずっと一人で居たとしたなら、味わえなかった楽しみだった。

 今思うと『令嬢ランキング』に参加して良かった。だって、そういう機会もなければ、私は努力することもなく、ただ私のことを愛してくれるエドワードの元で甘えるだけになってしまったかもしれない。

 せっせと編みぐるみを作り、満杯になった箱を仕舞い、また空の箱を入れるという作業に追われていた。

 華やかな山車に乗って、花と一緒に編みぐるみを投げる……それを持って帰ったならば、確かに子どもは喜ぶだろうし、家族だって喜んでくれる。

 けれど、それだけでは……足りないような気がしていた。

「リゼル。可愛い編みぐるみが出来てるね」

「……エドワード!」

 どうするべきかと考え込みつつ無心に編みぐるみを作っていた私の背後には、なんとエドワードがいた。

< 147 / 194 >

この作品をシェア

pagetop