令嬢ランキング、一位になってみせます!
 この時の私はホッと安心したけれど、少しだけ罪悪感も湧いた。

 キャスティンは慈善院に来て、子どもと遊ぶことを厭わない心優しいご令嬢なのに、そんな彼女の真心を疑うような自分を恥ずかしく思ってしまった。

「けれど、私は友人としての忠告をするわ。リゼル」

 真面目な表情で人差し指を立てたキャスティンに、私は身構えた。

「え。キャスティン? 何かしら」

 友人としてという前置きがあるならば、少々手厳しいことを言われてしまうだろうと考えられる。

「この、大きな眼鏡は外した方が良いわ。もちろん私だって、歴史ある『令嬢ランキング』が、容姿だけで勝ち抜ける訳ではないと理解しているわ。けれど、外見は少しでも良く見えた方が有利だと思うの」

「あ。この眼鏡を?」

 私は咄嗟に掛けていた眼鏡を触り、キャスティンはにっこり笑って頷いた。

「なんでも、王都にある魔法屋に、変わった珍しい魔法を扱う魔法使いがいるそうで、視力を良くしてしまうことも可能だそうよ。魔法屋は高価だとは聞くけれど、行ってみる価値はあるのではないかしら」

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