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08 白猫の仮面
「リゼル。あの……エドワードがお」
「急ぐから、失礼するわ。お兄様。私、今日も外出する予定だから」
朝食を食べていた際に、兄スチュワートが縁を切った幼馴染みの名前を出そうとしたので、私は食事途中だったけれどサッと席を立った。
もう一度名前を呼ばれたけれど、無視をして用意させていた馬車へと急いだ。
エドワードからの手紙はすべて捨てるように指示を出していたし、彼が邸を訪問した際にも不在だと伝えるように執事には伝えていた。
仕事終わりのお兄様を訪ねて来ることもあったけれど、私は何をどう言われても、自室に篭もっていたので、エドワードとはあれ以来話をしてはいない。
どうせ、さっきだって兄を通じて私と話がしたいと言って居るとか、謝りたいと思っているだとか、そういう類いの事を伝えたいのだと思う。
けれど、私はついこの間までエドワードと結婚すると幼い事の約束を信じ込んでいたし、彼は別の女性と結婚することになるのだ。