令嬢ランキング、一位になってみせます!
 髪の毛はなくて、頭の上に大きな古傷があった。その男の背後から顔を出した太った男が、同意するかのように高い声で言い放った。

「そうだそうだ。育ちの良いお嬢様は知らないかもしれないが、平民の街では、たまにこういう事が起こるんだ」

 にやにやして近付く男たちに危険を感じて私が後退ろうとすると、背中に何かが当たり慌てて振り向くと背の高い男が悪い絵笑みを浮かべて見下ろしていた。

 前にも進めない。後ろにも戻れない……私に逃げ道はないの? 嘘でしょう。

 そうこうしている間に、複数人のガラの悪そうな男たちが現れて、私は囲まれてしまった。

「通行料は、いくらなの……?」

 震える声で私が聞くと彼らはどっと笑って、一人の男は失礼にも腹を抱えて道に転がっていた。

「さてね。とても払い切れないと思うよ。だって、お嬢ちゃんの命に代わるような、とてつもない金額だからね」

 頭に傷を持つ男が冷静に言い放ち、周囲の男たちに目配せをしていた。

 ……私の命と引き換えだから、それなりの金額を寄越せってこと? いいえ。違うわ。彼らはこう言いたいのよね。

< 47 / 194 >

この作品をシェア

pagetop