令嬢ランキング、一位になってみせます!
「『令嬢ランキング』? あんなの、ただの目立ちたがり女の集まりじゃないか。俺はあまり好きではないね」

 レヴィンはあの制度をあまり良く思っていない一人らしく、これまでの飄々とした様子には考えられないくらいに不機嫌になり吐き捨てるように言った。

「レヴィンは、そう思うかも知れないけど……私は序列五位以内になって、王太子殿下に求婚するの!」

 別に王太子に求婚するって決めている訳ではないけれど、エドワード以上にわかりやすく身分が上というならば、彼が第一候補だと言えるかもしれない。

 それがあまりに予想外だったのか、店内はシーンと静まり返り、オズワルドはレヴィンをチラッと横目で見ていた。

 私自身はとても、居心地が悪かった。視力が良くなって二人に褒められて舞い上がっていたから、王太子に求婚を宣言してしまうなんて。

「は……王太子に求婚を? リゼル……君って大人しい外見からは想像もつかないくらいに、挑戦者なんだね」

「ええ。色々と事情があって……そうなの。頑張ろうと思っているの……」

 白猫の仮面を付けたままのレヴィンは私の理由に感心したように何度か頷き、これは話しすぎたと反省した私は、これ以上はここでは何も言うまいとお礼だけ口にして大人しく帰ることにした。


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