トップアイドルは白衣の天使に恋をする-second-
お風呂のあと。

浴衣へ着替えた私を見るなり、陽貴くんが固まった。

「……なに?」

「いや」

「可愛すぎてびっくりした」

「またそういうこと言う」

「だって本当のことだし」

そのまま陽貴くんが近づいてきて、軽く額へキスを落とす。

「今日、連れてきてよかった」

その言葉に、胸が温かくなる。

部屋食の夕食は、どれもすごく美味しかった。

「美味しい……」

「紗凪、ほんと美味しそうに食べるよね」

「だって美味しいもん」

そう返すと、陽貴くんが嬉しそうに笑う。

「いっぱい食べて」

「子ども扱いしてる?」

「だって紗凪、放っとくとゼリーだけで済ませるから」

否定できない。

私は少しだけ気まずくなって視線を逸らした。

すると陽貴くんが楽しそうに笑いながら、私の頭をぽんっと撫でる。

「ちゃんと食べて、ちゃんと寝て」

「俺の前では無理しないで」

その言葉が嬉しくて。

私は小さく「うん」と頷いた。

食後。

二人並んで、窓の外を眺める。

静かな夜。

遠くで聞こえる川の音。

陽貴くんが後ろから私を抱きしめる。

「紗凪」

「ん?」

「今日ゆっくりできた?」

私は少しだけ振り返って笑った。

「……すごく楽しくて…すごく幸せだった
ありがとう、陽貴くん」

そう答えた瞬間。

陽貴くんが安心したみたいに目を細める。

その顔を見た瞬間。

あぁ、本当に好きだなって。

改めて、そう思った。
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