好きになった人は、みんなのアイドルで 3

22話 フェア

「お互い仮免合格おめでとー!」

海斗くんが手を出してくるので、自然とハイタッチしてしまう。

「おめでと、ほんと良かった」
「こっから路上だよ、がんばろ」
「わーん、私大丈夫かな……」

「……お祝いに、飯、とかどう」
珍しく歯切れの悪い海斗くん。

「……え、二人で?」
思わず聞き返す。
……それは、悠太郎くんが、嫌がるかな。

「だよね、じゃあそこのコンビニでアイス買うのは?」
海斗くんがいつもの明るさに戻って安心する。

「うん、いいね」

コンビニは教習所のすぐ隣。

選んだアイスをひょいっと取って、海斗くんが一緒に会計してくれる。

「ちょっと、お金……」

「要らない、俺が紬ちゃんのことお祝いしたいの」

「なんで……」
なんで、そんなに私に優しくしてくれるの。

「はは、ごめん、フェアじゃないか」

フェアじゃない?
……って、どういうこと?

「アイス買ってくれてありがと」
アイスを食べながら二人で教習所に戻る。

晴れていて、とても暑い日だった。
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