好きになった人は、みんなのアイドルで 3

32話 高速道路

「お、上手いねー!その調子」

「あざっす!」

2人1組の高速道路教習を海斗くんと受けていた。
最初は海斗くんの番。
スムーズに合流して、スムーズにスピードを上げていく。

めちゃくちゃ緊張してたけど、あれ、意外と簡単なのかな。

「はい、じゃあ次は朝比奈さん」

運転席を交代するときに
「がんば」と海斗くんがハイタッチしてくる。

「う、うん、ありがと」
ガチガチの私。

「朝比奈さんは少しリラックスしてね〜」
「大丈夫、なんとかなるから」
教官は笑うけど、私は全然笑えなかった。

「え、え、入れないです!無理!」

「はい!今入って!」
「スピード上げて!」

「は、速い……!怖いです……!やだ!無理無理!」
なんとか合流できても、100km/hなんて出せない。

……なんで海斗くん、あんな上手かったの?

ーー
高速教習を終えて、げっそりした私に
爆笑しながらミルクティーを持ってくる海斗くん。
「紬ちゃん、下手くそすぎる」

「海斗くんが上手すぎるんだよ」
「……私、一生高速とか乗らない」

「大丈夫だって、いつか慣れるよ」
ぽんっと頭を撫でられる。

「……ありがと」
海斗くんの手が、優しかった。

ミルクティーの甘さが、身体中に染み渡った。
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