君の言葉で夢を見たい
- 眠れない東京の夜に -
あの後、届けてもらったタオルで髪を乾かしながら当てもなく動画を見ていると、東京観光をしていたメンバーたちから『一緒に夕飯を食べよう』と誘われた。
予定もしたいことも特になかったから、夕方ごろにみんなと合流して寿司を食べた。
その帰りにコンビニで酒とつまみを買った。
日本のコンビニのスナックは美味しいとネットで評判だったから、気になったものを片っ端からカゴに入れた。
その会計はじゃんけんで負けた最年長メンバーが文句を言いながらも済ませてくれた。
そうしてメンバーの部屋に全員が集まり、日付が変わる頃まで飲んでいた。
海外スケジュール中の夜は、いつもだいたいそんな感じ。
観光をしたりしなかったり。
名物を食べたり食べなかったり。
そして眠気に耐えられなくなった人から一人、また一人、と離脱していき、最後に残ったのは部屋の主と僕だけだった。
「お前もそろそろ自分の部屋戻れよ」
「……うん、そうする」
僕はみんなと東京観光をせずに昼まで寝ていたからまだ全然、眠たくない。
だけど部屋の主が眠そうに目を擦るのを見て、これ以上居座るわけにもいかなくて重い腰を上げるしかなかった。