ひとりが嫌で、今日も笑う。
迅が眼鏡を押し上げ、静かに口を開いた。
迅「透羽さん。昨日の件について、少し確認してもよろしいですか」
「確認?」
迅「あなたが言った言葉です。『仲間がいるあなた達に、一人の寂しさなんて分からない』」
斑がむっとした。
斑「おい迅、やめろよ。昨日の話だろ」
迅「昨日の話だからこそです」
迅は私を見た。
迅「あなたは、ひとりがそんなに怖いのですか?」
その問いは、優しい形をしていた。
でも私にとっては、鋭い刃だった。
「……怖いよ」
ぽつりと口から出てしまった。
航斗の目が少し細くなる。
私は慌てて笑った。
「でも、怖いのは普通でしょ?誰だってひとりは嫌だし」
迅「普通、ですか」
迅の声は淡々としている。