ひとりが嫌で、今日も笑う。

叶兎の声が遠い。

叶「……家……前、見た」


私は意識が沈みながら、ぼんやり思った。

……見られてたんだ。

怖いはずなのに、なぜか安心してしまった。


私は目を閉じた。

目が覚めた時、天井が見えた。


自分の部屋。

薄暗い、いつもの天井。


でも今日は、いつもと違った。

誰かの気配がする。


私はゆっくり首を動かした。

そこにいたのは、黒月だった。


床に座り込んでいる斑。

ソファにもたれている迅。

台所で何かをしている伊織。

壁にもたれて無言の叶兎。

そして、ベッドの横に立つ航斗。


私の部屋に、黒月がいる。

現実感がなくて、怖くなった。


「……なんで」
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