【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


 悪いことをしたのに逃げようだなんて、普通に考えたらあり得ないんだけどね……。

「ご飯出来るから、着替えてきたら?」

「ああ、そうする」

 賢哉さんは着替えるために寝室へと入っていく。

「今日はチキン南蛮とコンソメスープにしたの。賢哉さん、この間チキン南蛮食べたいって言ってたから」

 リビングに戻ってきた賢哉さんは、出来たてのチキン南蛮を見て「お、めっちゃ美味そう。 チキン南蛮、嬉しいな」と目を輝かせている。

「ふふふ。 ご飯大盛りにする?」

「もちろん、大盛りで」

「了解です」

 賢哉さんの茶碗にご飯をいつもより少し多めによそい、テーブルへと運んだ。

「はい、ご飯大盛りね」

「ありがとう。……食べていい?」

「どうぞ」

 賢哉さんは「いただきます」と手を合わせると、右手にお箸を持ち、チキン南蛮を口にした。

「ん、めっちゃ美味い」

「本当? 良かった」

 賢哉さんは「肉も柔らかいし、この上に乗ってるタルタルも美味い」と喜んでくれた。

「たくさん食べてね」

「ありがとう。 やっぱり舞美絵の料理は、美味いな」

「そう言ってもらえると、作り甲斐があるよ」

 賢哉さんは本当になんでも美味しく食べてくれるし、好き嫌いもほとんどないので何を作っても喜んでくれる。

「チキン南蛮ってさ、時々無性に食べたくなるよなー」

「確かに。たまに、なんか食べたくなるよね」

 もちろん、唐揚げもとんかつも時々無性に食べたくなるし、カレーも食べたくなる。

「やっぱり肉はいいな。 肉食べてるだけで満足感がある」

「そうだね。 賢哉さんは、お肉好きだもんね」

「肉でまずいものなんて、ないからな」

「確かに、そうだね」
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