【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
四之宮さんの仕事
素敵な、夫婦生活を……。その言葉を聞いて、キュンとしてしまった。
「……あの、気を遣わせたらすみません」
「気なんて遣ってませんよ。 二人で住む家なんですから、一緒に考えるのは当然のことです」
四之宮さんが私のことを考えてくれていると思うと、顔がほころんでしまう。
「ありがとうございます、四之宮さん」
「舞美絵さんが喜んでくれるなら、嬉しいです」
「……喜ばないわけ、ないじゃないですか」
私はアイスココアを飲み干すと、「あの、そろそろ出ませんか?」と声を掛ける。
「そうですね。では、俺の家の紹介しますよ」
「はい。お願い、します」
出会って一時間くらい経ったとは思うけど、まさかここに来て家に行くことになるとは……。
「あ、ここは俺が払います」
「いえ、自分の分くらいは自分で払います」
そう言ったけど「旦那になるんだから、ここは俺に奢らせてください」と言われてしまい、「あ、ありがとうございます」と返事をしてしまった。
「さ、行きましょうか」
「はい」
お会計を終えた四之宮さんと一緒にカフェを出ると、四之宮さんはスマートにタクシーを止め、目的地をドライバーさんに伝える。
「そういえば、俺の職業言ってなかったですよね」
「あ、確かに……私もですね」
「じゃあ、俺の職業、なんだか当ててみて」
「えっ、難しいですね」
四之宮さんの職業……? え、なんだろう?
「全然わからないです」
「ちょっと難しかったですかね」
「はい。全然想像付かないです」
四之宮さんは「ちょっと意地悪しちゃったかなー」と笑っていたけど、「俺、麻薬取締官なんだよと言葉を続けた。