【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


「さ、行きましょう、舞美絵さん」

「は、はい」

 こんないいマンションに住んでるんだ……四之宮さん。 そうだよね、麻薬取締官だもんね。
 こんないいマンションに住んでるのも、頷ける気がする。 

 四之宮さんはエレベーターに乗り込むと、八階のボタンを押す。 あっと言う間に八階に到着したエレベーターを降りると、四之宮さんは玄関の前まで歩いていく。

「さ、ここです。入ってください」

「ありがとうございます。……お、お邪魔、します」

 四之宮さんの住んでる部屋はとても広かった。窓からの眺めもよく、とても明るかった。

「素敵な家ですね」

「ありがとうございます。 今コーヒー淹れますね、適当に座っててください」

「ありがとうございます」

 私は近くにあったソファにカバンを置くと、窓からの景色を眺める。

「ここから見える山……キレイだな」

 窓の奥に見える美しい山が素敵だと思えた。

「ここ、眺めいいですよ」

「はい。 山が美しいです」

「俺も、ここから見える山がキレイだなと思って、この部屋にしたんです」

 コーヒーのマグカップを片手に、四之宮さんは私の隣に並んだ。

「……すごく、キレイですね」

「夏はここから、花火が見えるんですよ」

「花火が? へえ、素敵ですね」

 ここから見る花火、素敵そうだな。 思い出になりそう。

「今年の夏、ここから一緒に花火見ましょうか、二人で」

 私はそう言われて思わず、顔が赤くなりそうだった。

「……絶対にキレイですよね、ここから見える花火」

 四之宮さんは「舞美絵さんと二人で見る花火なら、絶対にキレイに決まってます」と言ってコーヒーのマグカップを渡してくれた。
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