【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


「さっき言いましたよね? 婚約破棄した彼を後悔させてあげるというのはどうですか?って」

「そ、それは……」
  
 確かにさっき、四之宮さんからそんな言葉を言われた。 確かに私を捨てたことを後悔させてやりたいし、自分だけ幸せになることは許せない。
 それなりに腹立つし、理不尽だなと思う。

「彼に後悔させてあげられる方法は、一つしかないと思いませんか?」

 四之宮さんからそれを言われてピンときた。

「それが……結婚って、ことですか?」

「そうです。俺とあなたが結婚して幸せになればいいんです。 そうすれば、彼はきっとあなたを選ばなかったことを後悔するはずです」

 相手を後悔させることを思いつくことなんて、今までなかった。 後悔させられるなら、後悔させてやりたい。

「私……幸せになりたいです。 雪輝との幸せをずっと考えてました。結婚して子供が出来て、そんな普通の幸せを望んでました」 

 どうして、こんなことになっちゃったのかな。神様は意地悪だ。
 普通の幸せを、私には与えてくれなかった。

「舞美絵さん、だったらその普通の幸せ……俺と作りませんか?」

 そんな私に、四之宮さんは「俺と結婚して、そんな最低野郎を見返してやりましょう」と私の手を握りしめる。
 
「……そうですね。 見返してやりたいです」

 こんなチャンス、もうきっとないだろう。 三十歳の私が結婚するチャンスが、この先後どのくらいあるかなんてわからない。
 だったら、今目の前にあるこの手を掴むことが、私の役目なんじゃないかと思った。

「あんなヤツなんかより負けないくらい、ずっと幸せになりたいです、私」

 私はやっぱり、四之宮さんと結婚する道を選ぶべきだと思った。
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