【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
「あの、四之宮さん」
「はい」
私は四之宮さんに「あなたのプロポーズ……お受けします」と答えた。
「あなたと、結婚させてください」
その言葉を伝えた後、四之宮さんは「こんな俺で良ければ、喜んで」と私の髪の毛を撫でる。
「……四之宮さん、あなたにお願いがあります」
「はい。なんなりと」
「両親はまだ、結婚する相手のことを知らないんです。 名前も顔も、職業も何も知らないんです」
私の言葉に「そうなんですか?」と聞いてくるので、私は「はい。 紹介したい人がいるとだけ、伝えていますけど」と答える。
「なるほど、そうでしたか」
「なので、挨拶の前に少し四之宮さんのことを教えていただけると、すごく助かります」
四之宮さんは嬉しそうに微笑むと、「そんなことで良ければ、喜んでお話しますよ」と言ってくれる。
「ありがとうございます、四之宮さん」
まさか今日会ったと人と結婚しようと思うなんて、私もどうかしてると思う。
「舞美絵さん」
「は、はい?」
四之宮さんは私の身体を軽く引き寄せると、おでこにちゅっとキスをする。
「えっ……?」
思わずびっくりしておでこに手を伸ばすと、「舞美絵さん、二人で幸せな家庭を作りましょう」と言われた。
「そう、ですね。 幸せになると、いいですね」
「なりましょう、必ず」
「……はい」
この結婚が本当にいいのかは、正直に言うとわからない。 でもなぜか、四之宮さんとなら夫婦として素敵な未来を築いていけると、そう思えたんだ。
この選択が正しかったと、私は四之宮さんと一緒に証明したいと思った。
まあ出会って間もない人と結婚するだなんて、両親には絶対に言えないけど。


