【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
「……雪輝」
私の目の前にいたのは、元婚約者である雪輝だった。
「元気だったか?舞美絵」
「……なんで、あなたがここにいるの?」
雪輝は「そんなに怖い顔するなよ、舞美絵。元婚約者だろ?俺」と私に近付いてくる。
「会いたかったよ、舞美絵」
「ーーーっ!」
雪輝は私の身体をグッと引き寄せて、抱き締めてくる。
「いやっ! 離してっ……!」
私は急いで雪輝から離れる。
「そんなに拒むことないだろ? なあ、舞美絵?」
「なんなの? 私たちもう恋人じゃないんだから、関係ないよね?」
今さらどういうつもり……?
「あなたは、あの女と結婚したんでしょ? だったらもう、私に近寄らないでよ」
私がそう話したら、雪輝は「そのことなんだけどさ、舞美絵」と私を見る。
「俺は、あの女に騙されたんだよ」
「……騙された?」
何言ってんの……?
「アイツが妊娠してる子供、俺の子供じゃなかったんだよ」
「はっ……?」
「だから、アイツの腹の中の子供は、別の男の子供だったんだよ! 俺の子供じゃなかったんだ」
え……? 雪輝は、何を言ってるの?
「え、正気? 本気でそんなこと言ってるの?」
「本当なんだよ。アイツに騙されたんだよ、俺は」
「……今さら変な冗談、言わないでよ」
そんな私に向かって、雪輝は「だからさ、舞美絵。俺とやり直してくれないか?」と自分勝手なことを言ってくる。
「は……? やり直す?」
本気で言ってるの、それ?
「腹の中の子供は俺の子供じゃなかった。てことは、俺は責任を取る必要がなかったってことだろ? だったら、俺とお前は別れる必要なんてなかったってことだよな?」
「……何言ってるの?」