【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
□元婚約者、現る

俺の妻に手を出すな。

✱ ✱ ✱


 賢哉さんに欲望のままに求められると、私は嬉しくなる。 賢哉さんと会えない時間の分だけ、身体を重ねる時間が濃密で濃厚で、甘く刺激的なんだ。
 賢哉さんに「舞美絵」と名前を呼ばれるだけで、幸せになるし、愛おしい気持ちが込み上げて来る。

 やっぱり私は、賢哉さんのことが大好き。愛おしくて、大切な人だ。
 賢哉さんと会えない時間が、私たち二人の時間を強くするし、濃厚になる。

「賢哉さん……大好き」

「俺も、大好きだ」

 賢哉さんと、これからもずっと一緒にいたい。本気でそう思う。

「離れたくない……」

「離れないよ、絶対」

「……うん」

 賢哉さんの隣でこうして眠ることの幸せが、私にはすごく意味があるものになってる。

「賢哉さん……キスして」

 賢哉さんは私の唇に、そっと甘くて優しいキスを落とす。

「俺、風呂入ってくるな」

「うん」
 
 そっとベッドから抜け出した賢哉さんは、バスルームへと歩いていく。
 今日の賢哉さんは、いつもより情熱的だった気がする。いつもと同じくらい優しいのに、情熱的に感じた。
 もちろん、たくさん求められて嬉しかった。愛されると思えて、幸せだったから。

「好き……賢哉さん」
  
 私は、賢哉さんとの幸せを守りたい。 この幸せを、ずっとずっと守り抜きたい。
 
✱ ✱ ✱

 それから二週間ほどが経った時のことだった。

「お先に失礼します。お疲れ様でした」

「お疲れ様でしたー」

 その日も時短勤務を終えて、スーパーまでの道を歩いていた時のことだった。
 
「舞美絵」

 私を呼ぶ声が聞こえた。私はその声に向かって振り返った。

「……え?」
  
 え、なんで……?

「久しぶり、舞美絵」
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