すき、きらい、キス。
が、同時に伸びてくる腕が1本。


まさか、と思って覗き込んだ月城のくじには、わたしが引いた席の前の席の番号が書かれていたのだ。


「なんでこの学校最後の席がおまえと前後なんだよ」

「こっちのセリフなんですけど。なんで最後の最後にあんたの背中眺めながら授業受けなきゃなんないのよ」

「背中眺めながらって、おまえ真面目に授業聞いててあの点数なの?」


かっちーん!

頭の中でコングが鳴った。今、確かに鳴り響いた!


「いちいちわたしの成績把握するの、やめてもらえます? 気になるのはわかるけど〜」

「おまえが毎回ギャーギャー騒いでるから嫌でも耳に入ってくるんだろ。寝言は寝てから言ってもらえます?」

「え、あんたにとっての寝言ってこんなにはっきり喋ってんの?」


黒板の前での応戦を見て、クラスメイト達の笑い声があちこちで沸き始める。


「まーたやってるよあいつら」

「ほんと、飽きないねぇ」

「仲がいいんだか悪いんだか」


ちょっと、やめてよ仲良いとか!

反論しかけたところに、


「夫婦喧嘩は授業終わってからにしろー」


「夫婦喧嘩は授業終わってからにしろー」


担任のマーシーこと真下先生にまでこんなことを言われる始末。
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