あの夏、君だけを見ていた

19話 彼氏の話

「教習所どーよ」
「可愛い子いた?」

いつものグループで飲み会。

「俺、免許取りに通ってるんだって」

笑いながらビールを飲む。

「教えてくれたっていいじゃん」
「海斗も彼女作れよなあ」

笑って肩を掴まれるから
「いた!可愛い子、いた!!!」
正直に話す。

「お、海斗にも春到来じゃん」
「どんな子?」

「……運転下手くそで、真面目で、一生懸命で」
「……彼氏の話する時がいちばん可愛い子」

「なに?彼氏持ち?」

「……そ、叶わない恋でしたっ」

「えー、彼氏と上手くいってないとかないのかよ」

「ないよ、彼氏から貰った指輪大事につけてた」

「まじかー、元気出せ」
「女の子はな、その子だけじゃないから」
「今日は飲もうぜ」

それぞれ励ましてくれるけど、
あーあ。俺は紬ちゃんがいいんだよなあ。悔しいけど。

「今度はちゃんと彼氏いない子、好きになるわ」

俺のこと話す時がいちばん可愛い子、どっかにいるよね。
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