ゆびきりげんまん
1.
再会
「……ちょっ、ねぇ、紬っ」
ガタンッと突っ伏していた机が揺れ、目を開けた。
前の席に座っている友達の高城 葵唯は目覚めた私の顔を見ながら苦笑していた。
「?……あお、」
「水瀬ぇ、良い度胸じゃねぇか。俺の授業はそんなにつまんねぇかぁ?」
黒板の前に立っていた先生はいつの間にか私の席の真横に立っていて、持っていた教科書を手に軽くパンッと音を鳴らした。
体罰だなんだと今どき問題視されているというのに、先生はその丸めた教科書で私の頭を容赦なく叩いた。
「ぃったぁ、」
頭を押さえながら唸る私に葵唯はブッと吹き出した。
そして、それまでの一連の流れを見ていたクラスメイトの笑い声がどっと教室中に響き渡った。
「ったく、罰として放課後職員室な」
「えっ」
その捨て台詞を言った後、タイミングよく授業終わりのチャイムが鳴り皆一斉に教科書とノートを閉じ出す。
最悪な目覚めだった。