ゆびきりげんまん
「お店は駅から近くてお洒落で良い所だったよ。話も別に…、大した話はしてません!」
「わ!逃げたな!待て!」
階段を駆け上がり、教室に入るとクーラーがついていて少しひんやりした空気に包まれた。
「ほぼ私が質問されて答えてただけ。あ、神崎さんホストじゃないんだって。会社員だって言ってたよ」
「え!ホストじゃないなら安心じゃーん」
「っ、別にそんな目で見てないから!」
「嘘ばっかり。本当はちょっと期待してるでしょ」
「してません!」
「早速キーホルダーつけてるのに?」
「うるさ!」
せっかく貰ったからつけてるだけ!と言っても今の葵唯には逆効果で「そうかそうか」とニヤニヤ笑われながら諭されてしまった。
「で?次のデートの日は決めたの?」
「でっ、デートじゃないし!何も決めてないわ!」
「声でかすぎ」
葵唯は耳を塞いで呆れた顔をしている。
周りを見るとクラスメイトの何人かの視線が私達の方へ向いていて、恥ずかしくなって机に突っ伏した。
「また会う約束はしてないの?」
「いや…、また連絡するとは言ってたけど」
「……ふーん?」