君と終わった街で
『じゃあ安心した』
文姫から返ってくる。
その短い文章だけで、洸太はまた笑ってしまう。
こんな時間が、また来るなんて思っていなかった。
十年。
長かった。
その間、恋愛をしなかったわけじゃない。
付き合った人もいた。
でも、どこか本気になれなかった。
文姫と比べていた、というより。
“誰かをこんなに好きだった自分”を、もう一度見つけられなかった気がする。
でも今。
止まっていた感情が、少しずつ動き始めている。
『ほんと寝ろよ』
洸太は打ち込む。
『明日眠そうな顔してても知らん』
既読。
『洸太もね』
『おやすみ』
その一文を見た瞬間。
胸の奥が、静かに温かくなる。
“おやすみ”
たったそれだけ。
なのに、高校の頃みたいに嬉しかった。
『おやすみ』
返す。
数秒後、既読だけがつく。
それで会話は終わった。
洸太はスマホを胸の上へ置き、ゆっくり息を吐く。
静かな部屋。
外では、遠くを走る車の音が微かに聞こえる。
眠らなきゃいけないのに、頭は全然眠る気配がなかった。
文姫と再会してから、まだ数日しか経っていない。
でも、その数日だけで。
色を失っていた毎日が、少しずつ変わっている。
洸太は天井を見上げながら、小さく笑う。
たぶん明日。
文姫を見た瞬間、また思うんだろう。
ああ、好きだなって。
高校の頃みたいに苦しいだけじゃない。
もっと静かで。
もっと深い感情として。
それでも確かに、自分の中に残っている。
洸太はゆっくり目を閉じた。
明日。
また文姫に会える。
その事実だけで、胸の奥が少しだけ熱かった。
文姫から返ってくる。
その短い文章だけで、洸太はまた笑ってしまう。
こんな時間が、また来るなんて思っていなかった。
十年。
長かった。
その間、恋愛をしなかったわけじゃない。
付き合った人もいた。
でも、どこか本気になれなかった。
文姫と比べていた、というより。
“誰かをこんなに好きだった自分”を、もう一度見つけられなかった気がする。
でも今。
止まっていた感情が、少しずつ動き始めている。
『ほんと寝ろよ』
洸太は打ち込む。
『明日眠そうな顔してても知らん』
既読。
『洸太もね』
『おやすみ』
その一文を見た瞬間。
胸の奥が、静かに温かくなる。
“おやすみ”
たったそれだけ。
なのに、高校の頃みたいに嬉しかった。
『おやすみ』
返す。
数秒後、既読だけがつく。
それで会話は終わった。
洸太はスマホを胸の上へ置き、ゆっくり息を吐く。
静かな部屋。
外では、遠くを走る車の音が微かに聞こえる。
眠らなきゃいけないのに、頭は全然眠る気配がなかった。
文姫と再会してから、まだ数日しか経っていない。
でも、その数日だけで。
色を失っていた毎日が、少しずつ変わっている。
洸太は天井を見上げながら、小さく笑う。
たぶん明日。
文姫を見た瞬間、また思うんだろう。
ああ、好きだなって。
高校の頃みたいに苦しいだけじゃない。
もっと静かで。
もっと深い感情として。
それでも確かに、自分の中に残っている。
洸太はゆっくり目を閉じた。
明日。
また文姫に会える。
その事実だけで、胸の奥が少しだけ熱かった。