劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
「見ていいの?」

マシューが訊ねると、ミラはコクコクと頷く。マシューがスケッチブックを捲ると、そこには甲冑を纏った男性の姿ばかりが描かれている。西洋の甲冑ではない。

「この甲冑、どこの国のものなの?ネビュラさんのオリジナル?」

そうマシューが質問すると、ミラの瞳が煌めいた。彼女は早口で言う。

「この甲冑はね、日本の武将のものなんだ!私、日本の武将や歴史が大好きでよく描いてる!」

「日本の武将……」

マシューの頭にフレイヤが浮かぶ。彼女は日本にルーツを持っている。武将の名前などを知っているかもしれない。そんな気持ちから、マシューは最初のページに書かれている眼帯をつけた武将を指差した。

「この人はどんな人なの?」

「その人は伊達政宗。幼い頃に病気で右目を失明してしまったけど、そのハンデをもろともせずに「独眼竜」の異名で恐れられた人だよ。圧倒的な武力とカリスマ性があって、激動の時代を駆け抜けていった人なんだ」

「へぇ〜。そうなんだ」
< 134 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop