劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
祝福の十一月

ハッピーバースデー

ハロウィンが終わり、十一月になった。窓の外をマシューが見ると、木の葉が黄色や赤に色付いているのが見える。

「もう十一月になったんだ……」

そう呟き驚くマシューに対し、ジルがピョンと飛び乗る。ジルは「驚くのはもっと早いわよ」と微笑んだ。

「マシュー。お誕生日おめでとう!」

「あっ……。そっか、今日は僕の……」

カレンダーの日付けは十一月二日となっている。今日はマシューの誕生日だ。マシューは微笑み、ジルを撫でる。

「もう去年の誕生日から一年経ったんだね」

「これからどんどん時間は早く感じるようになるわよ。……それよりマシュー、大丈夫?」

ジルの目が不安げになる。ジルはハロウィンパーティーの後から、こう訊いてくるようになった。学園には通常結界が張られており、魔族の侵入はできない。しかし調査の結果、結界が破られていることがわかったのだ。

マシューはジルに笑いかける。

「大丈夫だよ。僕一人がここにいるわけじゃないし」
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